このステップでは系統図を使って「可能性のある原因」をリストに書き出していく。この書き出したリストの中に「真因」が含まれていなければ問題は解けない。どんな視点で拾い上げれば良いか?考え方と事例を示す。
原因を系統図に書き出す
考えられる原因を系統図に書き出す。左から右に。大きな分け方から小さな分け方へ、順に考えられる原因を書き出していく。
足して100%になるように分ける
系統図に分けるときのポイントは抜け無く・漏れ無く「足して100%」になるように分けていくこと。そのためには分ける視点を一つにすること。事例をいくつか示す。
- 時間で分ける
- 空間で分ける
- メカニズムで分ける
尚、「同じランクの要素を、抜けなく・漏れ無く」MECEに書き出すことがポイント
*MECE:Mutually Exclusive Collectively Exhaustively
時間で分ける
例えば、ある製品の問題の原因が、その製造工程のどこかにあったとする。その原因である工程を突き止めるために製造工程を順に書き出していく。全ての工程を漏れなく書き出すことができれば、そのどこかの工程に原因はある。これで100%。
この場合の分け方の視点は時間。
空間で分ける
例えば、ある製品の中のどこかに問題の原因が潜んでいたとする。この場合どの部分に原因が潜んでいるかを突き止めるために、その製品を構成している部品に分けていく。構成している部品を漏れなく挙げることができれば、その中に原因は潜む。これで100%
この場合の分け方の視点は空間。
メカニズムで分ける
例えば「破壊」という不具合に取り組むときに使える手法に「ストレス・ストレングス モデル」がある。SSMと略称する。
この場合、原因をメカニズムで、最初に
- 破壊する側のストレスが強過ぎたために破損した。
- 破壊された側の強度が弱かったために破損した。
の二つに大きく分ける。これで「破壊」という現象に対するメカニズムを100%カバーすることができる。
この場合の分け方の視点はメカニズム。
系統図で左から右に順に分けていく
このように系統図を使って考えられる原因を左から右に順に分けていく。大きな分け方から小さな分け方に。その都度、視点を明確に決めてMECEに書き出していく。
書き出した系統図のどれかが原因
書き出した系統図の中のどれかの系統に真因が潜んでいる。次はこの真因を探し出していくステップになる
まとめ
まず考えられる原因を100%書き出す。そのために系統図を使う。系統図は抜け無く・漏れ無く・大きな分け方小さな分け方に。また左から右に書き出していく。分ける時には視点を決めることで MECEに書き出していく事ができる。
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