RBG:ルース・ベイダー・キンズバーグ氏の逝去を聞いて

徒然なるままに
Arashiyama Bamboo Forest in Kyoto, Japan

ルース・ベイダー・キンズバーグ氏の逝去

ニュースで「RBG」こと ルース ベイダー キンズバーグ氏の逝去を知った。深く哀悼の意を表す。

奇しくも母が同じ87歳。この春には健康を害して半年間の入院生活を送っていた。私にとて”母”と”RBG氏”とその健康を心配する対象が二人になっていた。このニュースを聞いて涙が止まらなかった。

2本の映画

2020年の5月、コロナで自宅で過ごす日々の中で彼女の2本の映画をまとめて観た。「RBG 最強の85才」「ビリーブ 未来への大逆転」の2本。多くの人に見てほしい映画である。

特に「RBG 最強の85才」はドキュメンタリー。この映画で、彼女の本物の声を幾度となく聞いた。自制が効いてかつ論理的、毅然として自らの考えを述べるその静かな語り口は説得力に満ちていた。その声に深い知性と強い意志が溢れていた。

アメリカにおける女性の地位

あのアメリカでさえ、たった50年前に「女性の弁護士への道」があんなに険しいものだった事に驚いた。また、静かにそして毅然として”自ら”と”女性”の道を切り開いてきた彼女の存在を知った。彼女が最高裁判事という立場にいなければ、私たちが今知っているアメリカはもう少し違ったものになっていたのだろう。

また彼女を支えた夫のマーティン氏。「彼がいなければ、彼女は最高裁判事になっておらず、その力をアメリカを変える事に活かす事が出来なかったのでは?」という記事も読んだ。本人も飛び抜けて優秀な弁護士であるにも関わらず、彼女の支援に回りそれを徹していった。

全ての人を活かす

人類の半分は女性。その女性の能力を活かすことで人類の知性の効率は2倍にできる。彼は他に先駆けてこのとても重要な取り組みを行ってくれた。

私たちは来るべき「見知らぬ明日」に向けて生き残るために最善を尽くさなければならない。その為に私たちに与えられた知性を最大限に活かし「起こりうる災害」に備える必要がある。時間はどれだけ残されているのか?女性、マイノリティという事で折角得ることの出来た知性を活かすという機会を失ってはならない。これまでにどれだけの無駄をしてきたか?改めて考える機会となった。

RBG 最強の85才(字幕版)
1933年ニューヨーク、ブルックリンで生まれたルース・ベイダー・ギンズバーグ。弁護士時代から一貫して女性やマイノリティの権利発展に努めてきた彼女は、1993年にビル・クリントン大統領に女性として史上2人目となる最高裁判事に指名される。以降も男子大学の女性排除、男女の賃金差別、投票法の撤廃などに、弁護士時代と変わらぬ視点...
ビリーブ 未来への大逆転(字幕版)
貧しいユダヤ人家庭に生まれたルース・ギンズバーグは、「すべてに疑問を持て」という亡き母の言葉を胸に努力を重ね、名門ハーバード法科大学院に入学する。1956年当時、500人の生徒のうち女性は9人で、女子トイレすらなかった。家事も育児も分担する夫のマーティンの協力のもと首席で卒業するが、女だからというだけで雇ってくれる法律...

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