仕事をする=問題を解くことの第一歩は「問題を認識すること」。問題に気づかない状態を「見える化」し逃げずに「問題を認識」し「問題を解く覚悟をすること」。「問題を楽しむこと」で人生は豊かになる
問題があることに気づかない
問題を認識していない理由の一つ目は、そもそも問題があることに気付いていないケースが多い。自分や自分の組織に問題があること。危機が迫っていることに全く気づかないことも多い。
事実を「数字」と「現場現物」で点検していないと問題があることに気づかないない。よく例えられる「茹でガエル」の状態となる。「湯の温度を測っていない」ことからカエルは湯で上がってしまう。対処しない状態で顕在化した問題の大きさは元の問題の大きさの何倍にも膨れ上がってしまっている。
さらに、なんとなく問題には気付いているものの「きっと大丈夫」という安易な楽観論にに従ってしまっているケースも多い。根拠のない楽観論は多くの事業や組織を劣化させてきた。
「見える化」=問題に気づく仕組み
「見える化」が問題に気づく仕組みとして有効になる。適切な「ものさし」を設け、その「ものさし」を使って状態を継続して皆んなでモニターする。これにより「問題が起こったこと」を自分もチームの仲間も知ることができる。「見える化」=問題に気づく仕組みの事例をいくつか挙げる。
- 管理図・不良率・工程能力
- ものづくりの現場において「管理図」は工程の状態をそのままに見える化してくれるツール。工程の「いつもと違う」状態をこれで検出することができる。
- 不良率は製品と工程の状態の見える化のツール。
- 工程能力は製品の実力の変動や、あるべき姿とのデルタを示してくれる。
- 売上げ・利益率・・・・・
- いずれも数字データにする。さらにグラフにする事で「事実」を「見える化」してくれる。「変動や変化点」という問題の有無、あるいは「あるべき姿とのGAP」という課題の存在を「見える化」してくれる。
- 経営指標
- 事業の状態の是非の見える化は人類が営々と取り組んできたテーマ
- 財務三表は「事業の見える化」の「究極のものさし」
* 「帳簿の世界史」という本がオススメ。事業と資産を評価する「ものさし」としての簿記=帳簿がどのようにして工夫され進化し資本社会の発展に寄与してきたか?の全体像を理解できる本
問題を避ける・問題から逃げる
問題が認識されていない理由の二つ目は、そもそも「問題があることを認めない」。気づかないフリをするケースとなる。下記のように感じた経験はないだろうか?
- 目の前の緊急課題で忙しく重要ではあるが解決に手間と時間がかかる問題はつい後回しに
- 自分で気付いたら自分が担当になる。結果、やらなくてはならない事が増える。
- 問題に取り組んでも取り組まなくても報酬は変わらない。
問題から逃げると途端に自分の「仕事」が「作業」に劣化してしまう。不思議とそうなる。毎日、昨日と同じことを繰り返す。困難はない。明日も来週も来月もやる事が決まってくる。いつの日か逃げていた問題に追い付かれるその日までこれが続く。
問題を認識し解決する覚悟をする
逃げていた問題に真正面から向かい合い問題があることを認める。まこれを自分が解くべき問題として自分の腹に落とし、仲間と上司にも説明し理解と協力をもらいその問題を解いていく覚悟をする。
問題を解くことを楽しむ:Enjoy the Problem
確かに「新しい問題を設定してこれに取り組む」ことは楽ではない。しんどい事も多い。そこで考え方を180度変えて「問題」を「チャンス」として考えられないだろうか?
誰も今までその問題を解いていないからこそ問題はそこにある。あなたが一番乗りでこの問題を解決するチャンス。こう考えられないだろうか?メリットは多い
- 問題を解く事で、問題に困っていた人(自分も含めて)を助けることができる
- 問題を解く中で、多くの人の協力をもらう事ができる
- 問題を解く中で、自分の実力を磨く事ができる
- 問題を解く事で、仲間からも上司からも評価される
問題に対してヨシ!俺の出番だ!「Enjoy the Problem!」と考えてはみれないだろうか?
まとめ
問題があることを問題が小さな時点で知ること。逃げずにその「問題を解くこと」を自分で決める事から問題解決は始まる。「楽」ではないが取り組みの中に「楽しみ」を見つけ、沢山のエネルギーを使い、工夫し、学び、問題を解く。これを繰り返すことで人生は豊かになる。これを繰り返す人がリーダーとなる。
① 仕事に行き詰まっていませんか?:仕事とは「問題を解く」こと ⭐️問題には解き方がある⭐️
②「問題の解き方」の全体像:有効な解決の流れ フレームワーク「8D・8Step・KT法」から
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