世の男性の皆さんへ。大切な人との会話。自分では大切にしているつもりなのになぜか彼女を怒らせてしまう。全く理由がわからない。途方に暮れる。こんな経験はない?実は彼女が求めているものを私たちは全く理解していないのかもしれない。彼女が求めていないものを渡しているのかもしれない。
『態度の悪いクリーニング屋さん』
妻「今日クリーニングに行ったんだけどさ・・・」
夫「うん?」
妻「クリーニングの窓口の人の態度が悪くってさ!気分が悪いんだよね」
夫「ほう?」
妻「挨拶しても生返事なの。私にだけ態度も言葉使いもなんか雑なんだよね」
夫「そうなんだ。どの人?」
妻「あの背の高い方の女の人」
夫「ああ、わかるわかる!あの人ね」
妻「前もそうだったんだ!私のこと馬鹿にしてるんかな?嫌になっちゃう・・・」
夫「そうなんだ・・・」
会話は続く
夫(なんとか解決しなければ!と思う)
夫「よし!今度、土曜日に一緒にクリーニングを取りに行って注意するよ!」
夫(妻のためにかなり思い切った行動の決意表明をしたつもり)
妻「ありがとう」
夫(とは言ってはみたものの。。。どんな風に言ったらいいんだろう?)と考え始める
妻「なんかさ、クリーニングの終わったシャツの渡し方も雑なんだよね!」
夫「?」
夫(一瞬、聞いていなかったのでシャツの話についていけない)
夫「シャツって?」
妻「本当にいつもあんな態度なんだよね!」
夫「・・・」
夫(ひょっとしてまだ続いてるんだ。。。さっきの話)
妻「ねえ!聴いてる?」
夫「・・・聞いてるよ」
妻「ちゃんと聴いてる?」
夫「聞いてるよ!だから今度、土曜日に注意するって言ってるじゃないか?」
妻『何?その言い方?』
夫 (なんでここで怒るんだ???)
夫「だから土曜日に一緒に行くって言ってるじゃないか!」
夫(解決するって言ってるじゃないか!)
妻「そうじゃなくて・・・とっても嫌だったんだって・・・」
夫「だから土曜日に行くって何回も言ってるだろ!」
いつの間にか話が噛み合わっていない。どちらかというと戦闘モード・・・気まずい雰囲気で会話が終わる・・・
どうしてこうなる?
こんな経験ない?何気ない会話。悪気はないのに。それどころか一生懸命に問題を解決しようとしているのに・・・どうしてこんなことになってしまうのか?
コーチングを学ぶことで見えてきた我々に足りていないものは?それはどうも【共感】らしい。
- この会話で彼女があなたに求めていたものは【共感】
- この会話があなたが彼女に提供したものは【解決策】
求められた【共感】に対して【解決策】を返す。。失敗する典型的な事例の一つ・・・らしい。
もう一度やり直すとしたら
どうすればよかったのか?もう一度やり直すとしたら・・・
『会話は続く』以降の流れをこう変える。
夫(そうか?彼女は共感を求めているんだな)
夫「それは確かに嫌だよね」
妻「そうなの」
夫「いつもそんな態度なの?」
妻「クリーニングの終わったシャツの返し方も雑なんだよね」
夫「そうなんだ」
妻「私の時だけ袋にも入れてくれなんだよ」
夫「それは確かにひどいよね」
妻「そうでしょう!本当に嫌になっちゃうんだ」
夫「確かにそんなことされたら俺でも嫌だよね」
妻「でしょ!」
夫「ほんと」
最後まで「聴く」・・・「聞く」ではなくて
夫から見える景色
夫の立場から解釈すると・・・
- 最初の会話・・・ちゃんと状況を理解して、問題点を発見して、解決を提案している
- 後の会話・・・・「そうだよね」って繰り返し言っているだけ
最初の会話の時の方がちゃんと妻の問題に向き合っていると思ってしまう・・・でしょ? でも・・・
妻から見える景色
妻の立場から解釈すると・・・
- 最初の会話・・・何度訴えても私の気持ちに寄り添ってくれない。いつの間にか生返事になってしまっている。私の話を聴いてくれてない!
- 後の会話・・・・ちゃんと自分の嫌だった気持ちを受け止めてさらに寄り添ってくれている。
見える景色にこれだけの違いがある。
何人かに訊いてみた!
何人かの女性にこの事例ってどう?って訊いてみた。
ほとんど全ての女性が「嬉しいのは後の会話の事例」「最初の会話の事例の【解決】なんかいらない!」「欲しいのは【共感】」
と訴えていた。
何人かの男性にも同じように訊いてみた。
ほとんど全ての男性が「後の会話では何にも問題は【解決】してないじゃないか?」「そうだよねって言うだけの【共感】って意味があるの?」
と、訴えていた。
【解決】ではなくて【共感】
私を含む男性の皆さん。あなたから見える景色とあなたの大切な人から見える景色はこんなに違う。ちなみに大切な人との最近の会話を思い出してほしい。
- その大切な人があなたとの会話で欲しいものは【共感】であって【解決】ではない。
- その大切な人があなたに向き合って欲しいのは彼女の【問題】ではなくて【彼女自身】そのもの。
ここを理解するだけで、間違いなくあなたとあなたの大切な人との会話が、二人にとって格段に豊なものになる。
大切な人の【問題】ではなく【大切な人自身】に向き合うこと。彼女がどう感じているのか?を想像して【共感】してみませんか?
ちなみに参考にしている本を2冊紹介する。最近、結婚のお祝いにはこの2冊をセットでプレゼントすることにしている。いつの日か、この本がふたりの幸せを創り上げてくれることを祈って!
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