組織を任されたリーダーへの期待とは?あなたは任されたメンバーの人数以上の成果=【レバレッジ】を残せているか?

企業戦士たち

組織を任されることの意味を理解していないリーダーが多すぎる。偉くなったわけでも権力を与えらたわけでもない。リーダーは『自分の力量*メンバーの人数分』以上の成果=【レバレッジ】を期待されている。預かったメンバーの人数以上の成果を残せているか?

レバレッジと複利

投資による資産育成の原理に【レバレッジ】と【複利】の概念がある。

組織を任されたリーダーにとって自分が任された組織=【資産】を育成するためにこの【レバレッジ】の概念が活かせる。【レバレッジ】を理解しているか?いないか?で数年後のあなたのリーダーとしての成果が変わり、未来が変わる。まずはリーダーとして仲間を活かす【レバレッジ】を理解してほしい。

「組織を任される」とは

「組織を任される」ことの本質の一つは「人という資産」を預かるということ。この理解を間違えて

  • 仕事ができる自分に対する報酬。
  • 自分が思い通りに指示できるメンバーができた。

などと勘違いするとリーダーとしては成功しない。心に刻み込むべきは「人という大切な資産を預かっている」認識。この本質を理解するとリーダーとして目指すべき成果が明確になる。

大切な資産を預けるのはなぜ?

会社はなぜ?人という大切な資産をあなたに預けるのか?

それはあなたがやってきた成果=資源にレバレッジをかけるためと私は考えている。あなたが一担当として積み上げてきた成果を資源にこれに人という資産を投資して【レバレッジ】をかける。「最低でもメンバーの人数分以上の成果を期待する!」が上司の本音。

例えば、あなたに3人の部下を預けるという意味はあなたの『1馬力』を『4馬力』にして、四倍の成果を期待していることになる。

見方を変えると会社はあなたという資源に【レバレッジ】をかけていることになる。あなたはこの期待に応える必要がある。その構造を理解しているだろうか?

リーダーの成果を測る不等式

次のシンプルな式であなたのリーダーとしての実績を測ることができる。

  • ①期待外れのリーダー   組織の仕事の成果 < あなた一人の仕事の成果*組織の人数
  • ②期待通りのリーダー   組織の仕事の成果 = あなた一人の仕事の成果*組織の人数
  • 秀れたリーダー     組織の仕事の成果 > あなた一人の仕事の成果*組織の人数
  • ④本物のリーダー     組織の仕事の成果 > あなた一人の仕事の成果*組織の人数*X

あなたはこ中①②③④の中のどのリーダーだろうか?また今後、どんなリーダーを目指すのか?

【レバレッジ】の2つのポイント

どんなに仕事のできる人でも一人で達成できる成果には限りがある。したがって大切なことは預けられたメンバーの力を最大限に発揮してもらう=【レバレッジ】を利かせること。

【レバレッジ】を効かせるポイントは2つ。

  1. 個々の力を最大限に発揮してもらう
  2. みんなの力を一点に集中する

1:個々の力を発揮する

まず徹底的に部下の話を聴く。自分が話すのではなく相手の話を聴く。心をこめて全身全霊で聴く。これが一番。コーチングを学ぶとこの能力が際立って向上する。

私の場合はいつも2つのテーマをについて話を聴かせて頂く。ポイントは?

  1. パーソナル
    • 相手自身の事、ご家族の話などなんでも。『もしも私に知っておいて欲しい事があれば何でも話してほしい』とお伝えして聴く。
    • もちろん守秘義務をしっかり説明してお伝えする。
    • 驚くほど皆んなそれぞれが異なる生い立ちで、今もなお、異なる世界を生きていることを知る。
  2. 仕事
    • 仕事の中身というよりも仕事についての感情を中心にお話し頂くようにお願いする。
    • 目の前の相手が生き生きとして仕事できているのか?
    • 問題があるとするとそれは何か?
    • どんな思いをもって仕事をしているのか?
    • 驚くほど皆んなそれぞれが個性豊かに長所を持っていて、また深い思いを持っていることを知る。

全員がそれぞれ語るべきStoryを持っている。長い人は2時間でも話し続ける。それでも徹底的に聴く。

聴くことによる成果

聴くことで2つの大きな成果を得る事ができる。

  1. メンバーの人柄と傾向と特性を活かせる領域を知る事ができる。
  2. メンバーと自分との間に大きな信頼関係が築ける。

元々、相手を知ることが目的。しかしその目的よりもずっと大きな成果は相手に自分を知ってもらう事。特に【あなたのことをもっと知りたいと思っているこの私】を知ってもらうことは大きな【信頼残高】の預け入れになる。

信頼関係を築くこと効果は計り知れない。実は私自身が一番できていなかった弱点。皆さんには同じ轍を踏まないでほしい。

2:力を一点に集中する

二つ目は組織の目的を明確にして目標を共有すること。せっかく個々が力を発揮してもその方向がバラバラでは総合力はその力をうしなう。結果レバレッジが弱くなる。

組織の目的はリーダーが明確に示す。目的が大義に則ったものであれば、みんなのエネルギーはさらにアップする。

目標。これはメンバーと一緒に設定する。メンバーにとって自分たちが決めた目標であることが大切。押し付けはまず機能しない。自分たちで決めた目標であればそれぞれが自由に自分の良さを活かして動き始める。

目標は『SMARTの法則』に沿って設定する。

  • S : Specific 具体的に
  • M : Measurable 測定可能な指標で
  • A : Achievable 実現可能のある
  • R : Relevant (目的に)関係して寄与できる
  • T : Time-bound 期限を明確に

本物のリーダー

二つのポイントを理解して実行することで少なくとも③のリーダーにはなれる。

しかし時折、自社や競合他社やお客様などで③を軽々と超える④の本物のリーダーをみる事があるた。こんなリーダーに出会えること、運が良ければ一緒に取り組めることも仕事の楽しみの一つ。

本物のリーダーになるには

幸いなことにこのようなリーダーに何人か出会う事ができた。一緒に仕事をする機会にも恵まれた。

本物のリーダーになる方法もやはりこの二つのポイントだと考える。ただ、それぞれの実行のレベルが深い。

  1. 相手を知る
    • 信頼残高がすごいことになっている。メンバーがこの人のためなら一生ついていけるとまで思わせている。
  2. 目的を明確に示す
    • リーダーの指し示す目的が聞く者が心を震わせるレベル。メンバー全員がその目的を理解し自分の目的に置き換えて共有している 

本物のレバレッジ

④の本物のリーダーの組織では

  • 個々のメンバーが「リーダーすら思いもよらなかった強み」を次々に発揮して、ワクワクしながら成果を出している。
  • 個々のメンバーが思いっきり自分の個性を発揮しているにも関わらず、全員の向かう先は同じ目的を指し示している。

そんなリーダーが次から次へと輩出してほしい。

ルフィの言葉

④の本物のリーダーを代表してルフィの言葉を借りてみた。どうだろう?

  1. 個々の力を発揮する
    • お前がいねぇと俺は海賊王になれねぇ!
    • うるせぇ!!!いこう!!!
  2. 目的を明確に示す
    • この海で一番自由な奴が海賊王だ! 
    • 海賊王に俺はなる!

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